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COLUMN
コラム

上条 百里奈さん

上条 百里奈さんYURINA KAMIJO

介護福祉士/モデル

「寝具は寝るためだけの場所じゃなく、生きる場所」

睡眠を改善することで症状を緩和

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私は普段、介護士として、介護の必要な高齢者と接しています。高齢になれば誰もが患う可能性のあるものとして、「認知症」があります。
「認知症」と聞くと、皆さんはどんな症状を思い浮かべるでしょうか? 徘徊、暴力、食べ物ではないものを口に入れてしまう異食……
実はそれらは、認知症それ自体ではなく、認知症を原因とした「周辺症状」と呼ばれるものです。認知症という状態になったことによって、ストレスをうまく言葉にできず周りに伝えられない。伝えられないことによって、さらにストレスがかかり、どうしていいかわからず怒りのままに暴力を振るってしまう。
この周辺症状は、食事や運動、コミュニケーションのとり方、睡眠などを改善することで、緩和することができると私は考えています。

眠りの質が大切だから寝具選びも慎重に

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睡眠に関していうと、加齢とともに眠りの質が悪くなっているという相談は多いですね。眠りが浅かったり、早くに目が覚めてしまったり。人は眠っている間に、身体や脳の疲れを回復させますから、眠りの質が悪いと疲れがとれず、機能も弱ってしまいます。
眠りの質が低下する原因はいろいろと考えられますが、その一つに、寝具が身体に合っていないことがあげられます。年齢を重ねて骨格や体型が少しずつ変化し、それまで合っていると思っていた寝具が合わなくなっていた、というのがよくあるケースです。気付かないまま合わない寝具を使い続けて、眠りの質が悪くなる、そして身体の機能が落ち、日常活動の動作がしづらくなったり、認知症が悪化したりということが起こってきます。ですから、自分の身体に合った寝具を使うというのは、高齢になるほど大切なことなんです。

高齢者に向けて細部まで考えられた寝具

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西川が新しく開発した、快適な寝心地を実現する「Good Night plus」シリーズの「コンフォートキューブマットレス」は、介護の視点から見てもとても優れた商品だと思います。一つは、ギャッジアップができることですね。高齢者は、食事を摂ったあとに、食べ物が逆流してしまうことが多いのです。それを防ぐために、30度くらいの角度で、やや身体を起こした状態にします。その状態でもマットが浮いたりせず、電動ベッドの動きにきちんと沿ってくれます。
一番いいのは、マットレスの縁が硬くなっていることです。ベッド周りというのは、高齢者の転倒リスクが最も高い場所です。目が覚めたばかりで、寝ぼけた状態でトイレに行こうと立つと、身体が安定していない状態なので、通常の柔らかいマットレスだと手をついたときに支えにならず、転倒に繋がってしまう。その点、「コンフォートキューブマットレス」は、立ち上がりやすいように配慮されているというので、とても感動しました。

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西川の商品にはほかにも、家庭の洗濯機で洗える羽毛布団や、両サイドから開けられるふとんカバーなど、いいなと思えるものがあります。介護というのは、介護士やホームヘルパーなどのプロが、仕事として担う部分も多いですが、やはり一番はじめに役割を担うのは家族。老老介護が増えているという現実もあります。布団が汚れたときや、カバーのかけ替えをするときなど、一つひとつの作業が少しでも楽になることのは、とても大切なことだと思います。これが改善されれば、介護業界全体も明るくなるんじゃないでしょうか。

寝具というのは、寝るためだけのものであり、寝る場所というイメージでした。でもそれだけじゃなくて、障がいがある人が、ベッドの上で仕事ができたり、高齢者が寝たきりの状態であっても人生を楽しめたり、ベッドの上はその人の「生きる場所」にもなってきていると思います。私は、生きる時間をただ延ばすのではなくて、「明日も生きたいな」と高齢者が思えるような「今日」をつくる仕事が、介護という仕事だと思っています。寝具も、寝る場所、寝る時間というよりは、「人が生きる場所」として、今後の商品開発が進んでいけば嬉しいですね。

  • 上条 百里奈 介護福祉士/モデル

  • Profile プロフィール

    上条 百里奈

    介護福祉士/モデル

中学生の時に体験した介護の職場体験をきっかけに介護の仕事に興味を持ち、大学の福祉援助学科に進学後、「介護福祉士」の資格を取得し、老人保健施設に就職。
その後、ファッション雑誌をきっかけにモデルとしても活動を開始。
現在は、Studio Gift Handsにて介護福祉士及びモデルとして活躍中。
また、東京大学 厚生労働科学研究「健康診査・保健指導の有効性評価に関する研究」に研究協力者としても参加。
各地での講演活動や、2016年放送 フジテレビ系月曜日21時ドラマ 「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」 で介護指導・介護監修を行うなど、幅広く活動中。